生理的快感と知的所有権

と思ったのだが、ちょっとばかり身の丈に合わないことを書いてみる。

パリの控訴院がこのほど、香水に知的所有権を認め、ベルギーの企業に対し有名香水メーカーの香りを盗作したとして損害賠償の支払いを命じる判決を言い渡した。原告側弁護士によると、商標や包装ではなく香りそのものに独創性を認めた画期的な判決だという。
Yahoo!ニュース - 共同通信 - 香り自体に知的所有権 仏で判決、独創性を認定

この判決を前にして戸惑いを覚えてしまうのは、味覚や嗅覚といった生理にじかに働きかけるものに、「知的」所有権が認められるからだろう。何しろ「近代における芸術の確立は、『味覚』という自然で生理的な判断から、『美』という判断を切り離すことによって徐々に形作られてきたもの」*1なのだから。
と、ここまで書いて力尽きた。あとはもっと頭のいいひとにお任せしつつ、オレは麦酒を呑みながらドビュッシーを聴いて(うわ、悪趣味!)、眠りに就きます。