今日の漫画

アマゾンからあれやこれやと届く。

やはりうまい。ただし漫画の技法が「上手い」のであって、作中で描かれる同性愛の世界を「美味い」と思っているわけではない。
毎度毎度同じ感想の繰り返しで申し訳ないが、よしながふみは「一芸に秀でたバカ」や、「一芸すらないバカ」を魅力的に描くのに長けている。ちなみにこの作品に出てくるアントワーヌは後者。
IS(4) (KC KISS)

IS(4) (KC KISS)

主人公がIS自助グループの「しずくの会」にかかわるようになってから、物語がいささか陰鬱な愛憎劇になっている。「作者あとがき」によれば、ISに関する正しい情報の伝達を求める被取材者と、物語としての面白さを求める編集者に挟まれ、苦心惨憺しながら描いたとのこと。これまでの巻からは感じられなかった息苦しさに満ちているのは、おそらくこうした執筆環境とも関係があるのだろう。