いま読んでいる本(その1)

マンガ原稿料はなぜ安いのか?―竹熊漫談

マンガ原稿料はなぜ安いのか?―竹熊漫談

帯には「爆笑エッセイ」とあるが、トキワ荘中上健次、「ドリーム仮面」について語ったくだりは、むしろノスタルジックで「泣かせる」文章。竹熊健太郎夏目房之介と同じく、「自分がリアルタイムで経験できなかった時代」への思い入れがひと一倍強いのではないか。

またこのふたりはアカデミズムやハイカルチャー、非オタク的なサブカルチャーに対する妙な*1劣等感やルサンチマンが稀薄で、「おたがいのいいところを認め合って、協力しあっていきましょう」とする姿勢を崩していないのがすがすがしい。

*1:はっきり言えば無意味な。