地理的ではない「近さ」

昨日の「特報首都圏」の話にはけっこうな反響があり、複数のサイトからリンクされたり、トラックバックが送られた。こんなことなら、マスダ氏くらい気の利いたことを書いておけばよかったが、いまとなってはあとの祭り。だいたい彼我では、頭脳の出来栄えに違いがありすぎる。

それでも何か付け加えるとするなら、新潟県中越地震トラックバックによってボランティアの輪が広がったと解説するとき、「まず東京のブログで情報が発信され、静岡のブログにトラックバックが送られ、今度はそのブログから山形にトラックバックが……」という現象が非常に劃期的であるかのように語られていたのは、どうにもむず痒かった。ブログにかぎらず、インターネットが地理的な制約を受けないメディアであるのは「言わずもがな」のことなのに、ネット初心者のお年寄りにブログの革新性を説明しようとすると「ブログは県境*1を超える!」が、キャッチーなフレーズになるのだな。isedの第2回倫理研でも、地理的な近さではなく、価値観の近さによってコミュニティーが形成されるようになったのが、インターネットがもたらしさ大きな変化だと指摘されていたけれど。

*1:国境、じゃなくてね。