ギター

とある原稿の内容について、担当編集者のかたから指摘されて気が付いたのだが、オレはどうにもギターへの関心が薄い。ドラムやベースなら、「面白い演奏」や「個性的な演奏」をある程度は聴き分けられるのだが、ギター(特にエレキギター)に関しては、一定の技術的な水準さえクリアしていれば、「みんないっしょ」に聴こえてしまうだ。DNA時代のアート・リンゼイのように、一定の技術的水準すらクリアしていない演奏であれば、「個性的」と感じるのだが(あれは感じないほうがおかしい)。

思えばグレン・グールドに惹かれたのも、クラシックの演奏家であるにもかかわらずピアノを打楽器のように扱うスタイルに魅力を感じたからで、オレにとって音楽の面白さと、リズムの面白さはほとんどイコールなのだろう。そのわりにはお前はリズム感に乏しいではないか、と言われるかもしれないが、不細工な男性にかぎって絶世の美少女に憧れるようなものだと思っていただきたい。