痴呆新聞

風呂の給湯器が壊れたので、近所の銭湯に行く。同行者が戻ってくるまで、待合室で「スポーツ報知」を読む。本当は「報知」なんて読みたくないのだが、「スポーツ報知」と「週刊女性」しか選択肢のない環境で、何をどうしろというのか。

オリックス近鉄の球団合併問題について「特別委員会を開くべき」と主張した古田敦也を、「経営方針に口を出すな」と一喝したヤクルト球団社長を褒め称える(かのように解釈できる)記事が載っていて、湯上りの爽快感が雲散霧消する。「報知」を愛読している中間管理職のおじさんにとって、古田は「部下にしたくない有名人ナンバーワン」なのかもしれないな、と思う。「現場」にいるくせにインテリで、理不尽な要求にはロジカルに反論し、組合活動に熱心で、社外の人間(とりわけ若い女性)からも支持されていて、奥さんが美人で、おまけに人格者なのだから。これで無能だったらすぐにでも馘首したいのだろうが、あいにく優秀ときている。

ここから先はほとんど妄想だが、古田が嫌いなひとは、「朝日新聞」や「社民党」や「フェミニズム」も嫌いなのではないかという気がする。いまの世の中のありかたを、批評的(笑)なスタンスで論じること一般への嫌悪というか。もちろんオレだって朝日新聞社民党の主張を、全面的に「その通り! すべて正しい!」と思っているわけではないが。

なおこの文章の小見出しは、本文の内容とまったく関係がないのを附言しておく。