プログラムを書く自由

47氏の逮捕について、知り合いとメールをやりとりしていて考えたこと。

オレ自身はプログラムについては、ディスプレイに「Hello, World」と表示させるのが精一杯のスキルしか持っていない(ここまで初歩的だと、もはや「スキル」でも何でもない)。また「コンピュータ・プログラムは著作物だ」という考えかたには、全面的には同意していない。しかしその一方で、プログラムを書くことには何らかのクリエティビティーがあり、「作る喜び」があるとも考えている。

あるプログラムが違法なファイル交換に使われていたからといって、その作者を逮捕するのは、実行可能な殺人トリック*1を使った小説を書いたミステリ作家を、殺人教唆なり殺人幇助なり逮捕するようなものだろう。これはあきらかに「プログラムを書く自由」をプログラマから奪うものだ。

いま「はてな」周辺では、47氏逮捕はもっぱら文化論的な問題として扱われている。しかし現役のプログラマ、とりわけフリーソフトウェアオープンソースにコミットしているひとからの意見も、もっと知りたい(もしそうした意見が掲載されている掲示板やサイトを知っているひとがいたら、URLを教えてください)。

*1:なお、著作権は原則的にアイディアではなく、表現を保護する権利なので、「推理小説のトリック」のようなものは保護対象にはならない。オレが「『コンピュータ・プログラムは著作物だ』という考えかたには、全面的には同意していない」のも、同じ理由による。もちろんそれだけが理由ではないけれども。