浮雲

14:00より神保町で打ち合わせ。

行きの電車のなかで二葉亭四迷浮雲』(新潮文庫[amazon]を読み始める。ほかに読みたいものが見当たらず、なかば義務的に手にしたのだが、作者がいい意味で悪ノリしているのが伝わってきて、予想外に面白い。下宿先の眼鏡っ娘女学生に一方的に惚れるのが、下級インテリ男子の正しい生き様だよなあ、ハセタツ


「それはそうですヨネー。この間もネ貴君、鍋が生意気に可笑しな事を言ッて私にからかうのですよ。それからネ私が余り五月蠅なッたから、到底解るまいとはおもいましたけれども試に男女交際論を説て見たのですヨ。そうしたらネ、アノなんですッて、私の言葉には漢語が雑ざるから全然、何を言ッたのだか解りませんて……真個に教育のないという者は仕様のないもんですネー」
ですヨ、ですネー、ヨネー、ヨネー。

打ち合わせでは懸案事項がすべてフィクスされる。あとは書くだけだ。