メリハリ

といいつつ、「メリハリ」は漢字では「減り張り」と書き、これは「メリカリ」(表記は「減上」あるいは「乙甲」)という尺八の奏法と関係があり、その奏法とは「音高を標準よりも微妙に上げ下げすること」で、「メリスマ」と音が似ているのがいかにも面白く、そしてまた「乙甲」を「オツカツ」と読むと今度は「オッツカッツ」の同義語となり、「メリカリ」とは微妙な意味の違いを生じる(「メリカリ」は微妙な差異「がある」という意味だが、「オツカツ」は微妙な差異「しかない」という意味になる)、といったことを瞬時に調べられるのはウェブならではの魅力だ、といいたいところだが、オレが「メリハリ」の語釈を調べるのに利用したのはinfoseek辞書で、これは『大辞林 第二版』をデジタル化したものなのだから、結局は活字のほうが信が置けるということになる。