キシュヘン

以前に何度か書いたことがあるが、オレは携帯電話にガジェットとしての魅力をまったく感じない人間であり、新製品が出るたびに嬉々として機種変更する手合いの心理がまるで理解できずにいる。松本人志じゃないけれども、ケータイなんて会話ができればそれでいいではないか。ほかの機能などいらぬ。そもそも電化製品に関しては、「物理的に決定的なダメージを被って修理不可能にならないかぎり、いつまでも同じものを使い続ける」というのがオレのモットーである(モットーというか、単にケチ臭いだけだが)。

ところが泰王国滞在中に、現地のホテルのコンセントに変圧器を通さずに携帯電話の充電器を突き刺すというへまをしでかしたおかげで、携帯電話本体のバッテリーと充電器がご臨終とあいなってしまった。とりあえずバッテリーと充電器を買い換えるだけで済ませようかと思い、練馬区役所近くのボーダフォンのショップに行ったのだが、それだとかえって時間もカネもかかると言われたので、機種変更することに。何しろ機種変更は初体験で、おまけに仕事の関係で一刻も早く携帯電話を復活させなければならない事情もあったので、「これが最新の機種ですよ」と言われたものをろくに吟味もせずに選ぶ。部屋に戻ってしげしげと筐体を見たら、信じられないぐらいダサいデザインで悲しくなる。最新の機種ってことはいろいろ面白い機能があるんだろうけど、写メールくらいしか使わないんだろうな、どうせ。