ゲーム

オレはプレステやパソコンといったプラットフォームで動作するゲーム(これは正式にはどう呼ぶのだろう。むかしは「TVゲーム」と呼んでいたものだが、いまとなっては実情にそぐわない)はほとんどやらない。嫌いなのではない。しかし苦手なのだ。本格的なものになると、ルールを覚えるだけで24時間以上かかってしまう。そして1週間でようやくコツらしきものが判り、1ヶ月でどうにか最初のステージをクリアできるようになる。そのぶん、ちゃんと「勝てる」ようになったときの喜びは大きい。すわなちオレは「挫折して努力して上達して結果を出す」というモダンなプロセスにゲームの快感を見いだしているわけだ。というかいまどき、「努力をすれば、それに見合った結果が確実に出せる」と保証されているものなど、ゲームくらいではないか。ゲームに夢中になっている人間はいっけんフラットで起承転結のない時間を生きているようにでいて、じつはけっこう「努力家」なのではあるまいか。

しかしゲームを買ったその日のうちに「必勝法」を発見してしまうようないまどきのガキは、やはりフラットな時間を生きているような気がしなくもない。