マン・マシーンになれなくて

8:00に起床して、バスに乗って中野江古田病院へ。45分ぐらい待たされて診察。とりあえず胃カメラを撮ってみましょうか、という話になる。喉のまわりに麻酔を塗られ、筋肉を弛緩させるための注射を打たれる。10分ほどで準備完了。麻酔が効いてきたせいで喉元までは何も感じなかったのだが、カメラが胃に到達したあたりで猛烈な異物感に苦しめられる。うげえ。自分の体内で自分の意思とは無関係な何かが動き回っているのは、かなり不気味なものだと知る。妊娠中の女性が精神的に不安定になりやすいのも、この感覚に慣れないからではなかろうか。体内の蛇。とりあえず自分はマン・マシーンにはなれそうにもないことを知る。

撮影の結果、腸の手前あたりの胃壁が炎症を起こしていることが判明。自分の内臓の写真を見るのは、生まれて初めてである。もっと爛れた色をしているのかと思ったら、意外と健康そう。「まあ、幸いにも胃潰瘍にはなっていなかったけど」としつこく繰り返されたということは、胃潰瘍になる一歩手前だったのだろうか。アルコールと生魚と辛いものと脂っこい肉はしばらく控えるように言われる。一週間は外食を自粛し、自炊に徹することにする。胃カメラのおかげで診察費が高くつき、カネが尽きたので徒歩で帰宅。

しかしアルコール抜きでの夕食とは味気ないものである。自分の料理のレパートリー(というか食材の選びかた)が、いかに「酒のツマミにするとうまそうなもの」に偏っていたかを思い知らされる。