読書日録
アマゾンから届いた本を読む。
福本伸行『最強伝説黒沢』第1巻 [amazon]
自分が「負け組」だという自覚すらないままに44歳を迎えてしまった独身男性(職業は建設現場監督、唯一の友人は工事現場の人形「太郎」)が突然「人望を得たい」を思い立って悪戦苦闘するものの、何もかもが空回りになってしまう切なすぎるストーリー。これを「ギャグ漫画」として楽しんでしまえる10代、20代をオレは信用しない(まあ、10代はそもそもこの漫画を読まないか)。
考えてみれば福本伸行は出世作の「カイジ」シリーズにしてからが、高度資本主義経済下で「うまいことやれない」人間の苦悩を一貫して描いていたわけで(ギャンブル漫画という体裁は、隠れ蓑にすぎない)、21世紀に入ってこのような漫画を世に問うたのは、必然的な成り行きといえる。先の展開がどうなるのかほとんど読めない点も含めて、注目作といえるだろう。
田口和裕/堀越英美/ばるぼら/sawadaspecial『ウェブログ入門』[amazon]
これはオレではなく、最近になって突如として個人サイトを復活させたオレの彼女が、自分のサイトの参考資料として購入したもの。
はてなダイアリーのような既存のサービスを使うか、はたまたnDiaryのような純国産ツールを使うか、さもなければ完全に手作業でHTMLを書くのが日本の個人サイトのありかたとしては正しいと思っていたオレにとって、Blogはいまひとつ魅力的なメディアに思えなかったのだが、この本を読むといろいろと煽られてしまう。触発されました。ふにゃあ。