u.T.S.u.

心地よく泥酔した次の日のつねとして、半日、鬱めいた精神状態になる。夜中になってから、ようやく恢復。「鬱」というと「暗い」病気だと思っているひとがいるかもしれないが、実際はあれは「無気力な」病気なのである。暗い小説を読んだり、残虐な映画を観る気力のあるひとは、鬱でも何でもない。

なんてことを言えるのも、大学時代の友人が深刻な鬱になり、今年の初めにあれこれ相談に乗ったことがあるからだ。「鬱になると、とにかく何かを『決定』するのが恐ろしくなる。たとえそれが『夕食には何を食べよう』レベルのことであっても」と言っていたのが印象に残った。なるほど、鬱とはそういうものなのか。たしかに今日のオレも、同じような状態になっていた。鬱病を患っているひとはかかる精神状態を経験するのか、と得心が行く。