映画の構造分析

打ち合わせの帰りに新宿ABCで


内田樹『映画の構造分析』(晶文社[amazon]


を購入。

やはり内田さんにはお気楽エッセイ集ではなく、こういうハードコアな評論を書いてほしい。無名時代からのファン(うわ、すごく偉そうだ)の身勝手な言い草と言われればそれまでなのだが。

ざっと通読したかぎりでは、第3章の「アメリカン・ミソジニー女性嫌悪の映画史」がいちばん面白い。論旨そのものは内田さんのウェブサイトで繰り返し語られてきたことの変奏だが、活字としてまとめられると、また異なった説得力を持つ。

しかしあまりにも平仄が合いすぎていているので、「ハリウッド映画って、ホントにここまで綺麗に分析できちゃうものなんだろうか」という疑問を抱かせてしまわないこともない。何もかも、斜め読みしただけの感想にすぎないのだが。