KT

パトレイバー2」や「TAXi 2」を観て、映画だったら実験的なものやいわゆる芸術性の高いものより、政治謀略ものやアクションもののほうがはるかに好きな自分にようやく気がつく。32歳にもなって、遅すぎるっちゅうの。20歳をすぎてから映画から遠ざかってしまったのは、単に観る作品のセレクトを間違えていたからではないか。

今日はツタヤで「KT」[amazon]を借りる。ぎりぎりまで切り詰められた地味な演出なのに最後まで退屈しなかったのは、シナリオがしっかり練られていたからだろう。ただし三島に心酔する青年自衛官の心の動きがやや不可解。あと拉致の瞬間ぐらいはもっと盛り上げてもよかった気もしたのだが、考えてみれば都内のホテルで外国の要人を拉致するのに、派手なドンパチを繰り広げるはずもない。

BGMがところどころゲンダイオンガク風で、誰が音楽監督なんだろうと思いながら観ていたのだが、最後のスタッフロールでのけぞる。こういうタイプのインスト曲も作れるひとなのか、へえ。エンディング曲のギターソロパートなどは、たしかに「らしい」感じではあったが。