今日の読書

午後の曳航 (新潮文庫)

午後の曳航 (新潮文庫)

今年になってからやたらと三島由紀夫づいているが、これは積読状態になっている本を少しでも減らしたいからで、それ以外の理由はない。あ、『金閣寺』もこの作品も猫を殺すシーンが出てるところが共通している。『金閣寺』は登場人物が殺すわけではなく、「南泉斬猫」という禅の公案が出てくるのだが。
青春の病は (花音コミックス)

青春の病は (花音コミックス)

画力を向上させないことに作家生命を賭けている、というと本人に失礼だが、とにかく平均的なボーイズラブからずれた味わいがある西田東の最新刊。ずれているのは絵だけではない。正確な出典を忘れた*1が、彼女は「受け」「攻め」をあまり意識せずに物語を作っているとの由。そうだろうなあ。

*1:あとで調べたら、はてなダイアリーのキーワードでやんの。

OSと転向

学生時代はMacユーザーで、社会人になってからもしばらくMacにこだわっていたのに、世の趨勢に逆らえずにいまではWindowsユーザーになった同世代人はけっこういる。これは詩人として文学的なキャリアをスタートさせた人物が、次第に「詩では生活できない」と自覚し、小説家になっていくのと比較できるだろうか。あるいは戦前、左翼知識人が「転向」したのと似たような現象だと語れるだろうか。少なくともオレは、「Windowsに迎合するために、魂を売ってしまった」という罪悪感に、いまでも苛まれている。