本日の注文

現代思想の遭難者たち 増補版

現代思想の遭難者たち 増補版

昨日の『ホン!』で、脳がいしいひさいちを求めるようになったので。朝日新聞を購読すれば、いしいひさいちはつねに供給されるじゃないかって? いやいや、あれだけでは質的にも量的にも不足しておるのだよ、長年のファンからすれば。

ミュンヘン一揆

シネマヴェーラ渋谷で『鋼の錬金術師 シャンバラを征く者』と川本喜八郎特集の二本立て。この映画館の素晴らしさは、上映が始まると本当に真っ暗になってしまう点であろう。消防法などには引っかからぬのか。「ハガレン」はパラレルワールド・ポリティカルフィクションになっていて驚く。あの原作からこの展開が可能だったのか。しかも無理がない。圧倒的な傑作というわけではないが、観ていて退屈しない。川本喜八郎は技術面・予算面で恵まれてくればくるほど、表現的なテンションは下がってしまうという皮肉。

カント主義

世界共和国へ―資本=ネーション=国家を超えて (岩波新書)

世界共和国へ―資本=ネーション=国家を超えて (岩波新書)

読了。分析は緻密だし、結論として示されるビジョンは魅力的なのだが、個々人が具体的に何をどうすればそのビジョンが達成できるのかが書かれていない。そんなことは自分で考えろでも? それともいずれ書かれる「(『トランスクリティーク』を)もっと緻密に練り直した続編」に期待しろとでも?