On Échoue toujours à parler...

大人(アダルト) (通常盤)

椎名林檎はアルバムを出すたびに悪い意味で芸術っぽくなっている気がして、いつしか新譜を真面目に追いかけることがなくなったのだが、先行シングルの「修羅場」が気に入ったので、このアルバムは購入。これはいい。歌謡曲的な俗悪さと、クラシック音楽出身らしい器用と繊細さが彼女の魅力であり、アルバムによっては両者のバランスが極端に崩れることがあるのだが、『大人』ではうまく溶け合っている。
ああ、オレは好きな音楽を褒めるのが、なぜこれほどまでに下手なのか。
あ、それから物質としてパッケージ化された音楽を買うのが、これが今年はじめてだ。

情報格差

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

第2章のなかばまで読了。最初は読む気がなかったのだが、CNETのネット企業は技術志向の経営をというインタビュー記事で

　そうすると、どれだけ短い時間に自分にとって必要な情報を得られるか、そういうゲームにだんだんとなってくるんですね。これは30代、40代、50代の働き盛りの人たちはみんなそうですよ。新聞だったら日経を読むとか、雑誌だったら何を読むとか、メディアってそういうものですよね。例えば、週刊文春を読んでおけば、300円ぐらい払えばなんとなく世の中の裏を読めるということです。
　だから、ネットで何かできる人＝勝ち組だとか知的なレベルがものすごくあって、そうではない人は落ちこぼれというのは全く嘘であろうと思いますね。

という発言を読み、「あ、このひとは『ネット万歳！　既存メディアはすべて無用』と短絡的に考えているひとではない」と判ったので購入。『ウェブ進化論』もネットを利用したことはあるが、それほど「ハマった」経験はないひとに向けて、現状を判りやすくレポートしている。