「DL可能」

ネットではよく「DL可能」や「こちらでDLできます」という表現を見かける。この「DL」は「Download」の略なのだろうが、オレはどうしても「Delete」を連想してしまう。ゆえに「DLできます」などとあると、「そうか、このファイルはクライアント側が勝手に削除してもかまわないのか。すごい話だ」とびっくりしてしまう。いったいこの「DL」という略語は、どこから生まれたのだろう。

普通の恋 普通の文章

『でかいプレゼン 高橋メソッドの本』に言及しているはてなダイアリーを検索していたら、嬉しい感想が見付かった。

しかしなんといっても、高橋さんの書く普通の文章はいいなあと思いました。「るびま」の巻頭言や雑誌の記事などでお見かけする文体とはまたちょっと違っていて、なんというか、とても高橋さんらしい文体で。個人的にとても好きな文体なのですけれども、なかなかお目にかかれないのです。
http://d.hatena.ne.jp/drawnboy/20051202/1133489908

オレは高橋さんがプログラマとしてどのくらいの評価を得ているのか、じつのところはよく判らない。判るために必要な知識やスキルが、決定的に欠けているからだ。しかしSF系、ミステリ系のコミュニティサイト*1や各種イベントの裏方として活躍してきた高橋さんならよく知っており、そうした場(たとえば業務連絡用のMLなど)で彼が書く文章の風通しのよさと明晰さ、程よい頑固さには惹かれていた。そして『でかいプレゼン』は、まさに「あのころの高橋征義」の文体で書かれているのだ。オレがこの本の編集を協力しようと思ったのも、ひとえに「あのころの高橋征義」のファンだったからにほかならない。
るびま」の巻頭言も面白いといえば面白いのだが、「当たり前のことを時代がかった大袈裟な文体で書くことで、逆説的にユーモアをにじませる」という奥泉光メソッドを駆使しているのか、それともオフィシャルな媒体なので無意識的に堅い文体になっているのか、ちょっと判断が付かない。
もっとも、

さりとて昨今流行のblogやweb日記などでは、 Ruby関連情報の紹介とともに最近読んだライトノベルの感想や今夜のおかずや猫の写真を載せてしまいがちになるし、そのうちラノベサイトやごはんサイトや猫サイトになってしまう危険性も否めない。その分、多人数で執筆し、定期的に更新される情報媒体があれば、Rubyの原稿はそちらに、ラノベやごはんや猫は自分のblogに、と心置きなく書き分けができる。
http://jp.rubyist.net/magazine/?0001-ForeWord

には、笑ってしまったのだが。
ともあれプログラミングにもプレゼンにも興味がないけど、「fj.rec.mysteryの高橋さん」や「ミステリMLの高橋さん」に知的な刺戟を受けたことのあるひとなら、ぜひともお買い求めください。

でかいプレゼン 高橋メソッドの本

でかいプレゼン 高橋メソッドの本

*1:ミステリ系更新されてますリンクみすりんだって、ある意味ではコミュニティサイトだろう。リンク集だって立派なコンテンツであり、かつコミュニケーションの契機となることを、オレは「みすりん」で知った。ただし「みすりん」は、すでに高橋さんの手を離れているようだけど。