il y a

なかなか寝付けずに、ようやく寝付けたと思ったら5:00起床。速達郵便がなかなか届かなくて苛立つ。速達が届くの待っているせいで何もできないのは、本末転倒した感じがする。レヴィナス的なil y aというか(最後のセンテンスはテキトーなことを書いているだけなので注意すること)。

調子に乗って5パックも購入する。以前はセブンイレブンで普通に買えたのに、いまはオンラインショップでしか手に入らなくなってしまった。なぜオレが気に入った商品にかぎって、一般の商店では扱わなくなるのだ。自分にはビジネスセンスというか、「これが売れる」と直感する能力がつくづく欠けているのを実感する。「これが面白い」と見抜くセンスはそれなりにあると思うのだが、面白いものと売れるものがかならずしも一致しないのが悲しいところである。

ランボー・アマデウス

四方田犬彦の『見ることの塩』(ISBN:4861820499)を読んで、ランボー・アマデウスというふざけきった芸名のセルビアのロックミュージシャンがいることを知る。言うまでもないが、「ランボー」も「アマデウス」も1980年代前半にヒットしたハリウッド映画のタイトルに由来する。セルビアではロックは文字通り「反体制の音楽」とされており、前掲書によればミロシェヴィチ政権下では新たに都市部に流入してきた保守的な農民層の心情に訴えるために、「ネオフォーク」なる音楽が大量生産され、ロックは片隅に追いやられたそうだ。これは太平洋戦争後の日本ではまず考えられない文化政策だが、こういう国においてこそロックはロックとしての真価を発揮するのだなあ、と思ったり。
ところで肝腎のランボーアマデウスの音楽とはどんなものなのか。YouTubeの検索で上位になっているものにリンクする。東欧のロックなんて、日本でCDを手に入れるのに苦労したのに、いまでは居ながらにして聴ける(法的にはグレーだが)のだからありがたい。





なお歌詞だが、もっとも物議を醸したという「バルカン・ボーイ」をベオグラードの博物館の学芸員が英語に訳したものを四方田犬彦が日本語に重訳したものの一部を載せる。

 俺はバルカン・ボーイだ。俺は腋臭が臭くてよお。いくたびも西側に行こうとして、そのたびに失敗してきた。皿洗いもしたし、ベビーシッターもした。ありとあらゆることをしたけど、いつもダメだった。俺はバルカン・ボーイなのさ。腋臭が臭くてよお、パンツの中身はパンパンだぜ。
(中略)
 俺は金持ちになったぜ。金バンバン入ってくる。バンバン使ってやるんだ。ベンツ買って、デカい家建てて、女もウジャウジャ。なんてったって金持ちで有名なんだから、やりたい放題さ。ウィスキーもドラッグも何でもできる。金のネックレスだけはごめんこうむるな。あれって九〇年代にやくざがしてただろ。俺はしない。俺はバルカン・ボーイさ。腋臭が臭くてよお。