女装者とMTFと鉄道とジェンダー

原武史『鉄道ひとつばなし2』(ISBN:4061498851)を読み進める。前作に較べるとアカデミシャンならではの緊張感が薄れ、いささか漫然としたコラムになった印象を受ける。ただし鉄道マニアの男性には女装者やMTF性同一性障害者が多いという記述には目を惹くものがあった。またMTFは女性の前では、決して自分が鉄道マニアであると公言しないとのこと。これは掘り下げる価値のあるテーマだろう。

ちゃいるど☆あびゅーず

5年くらい前から、友人知人から「子供が生まれました」という報告を受け取る機会が増えた。そのたびに複雑な気持ちになる。わが子にいわゆる「DQNネーム」を付けるのだけは絶対に避けたいが、かといって古臭くて平凡な名前を付けたくもないといった、人文系インテリ夫妻ならではの苦悩が子供の命名から伝わってくるからだ。実例を挙げるのは差し控えるが。
ちなみにいまのところオレは結婚しても子供は作らないつもりでいるが、もし子供ができたら文字通りの意味でのチャイルド・アビューズをしてしまいかねない。たとえば新ウィーン楽派の音楽ばかり聴かせて、協和音を「美しい」と思うのが、本当に「自然な」感受性なのかどうかを試してみたいのだ(音楽以外の芸術ジャンルについても同様)。これはまさしくチャイルド・アビューズ(児童の濫用)だよね。どうにもこうにも。