阿川尚之、この唾棄すべき暗愚

【正論】慶応大学教授・阿川尚之「マスコミの常識」は非常識
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080508/trd0805080326000-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080508/trd0805080326000-n2.htm
Voltaireの"Ecrasez infâme"を座右の銘とするオレは、つまらぬ発言をおおやけの媒体に発表する「知識人のみなさんを批判するのが、わが社会的使命と心得ている。たとえば上で紹介した父親が大江健三郎である"infâme"もその対象となる*1
ている。
阿川弘之- Wikipediaを読むかぎりでは、彼は日本の大学で大学院以上に進んだこともないようだ。あまつさえ学部を中退している。そんな人間が慶応義塾大学の教授になれたのは、「親の七光り」のせいかもしれない。
しかしそんなことはどうでもよろしい。オレが問題としたいのは彼の、

私が奉職する大学だって非常識がうようよしている。

という発言だ。これだけを読むと、まるで非常勤講師は学者として失格であるかのような印象を与えかねない。しかし世渡りが下手だったり、「学閥」とやら(これこそ"Ecrasez infâme"の典型である)に属していないせいで、正規のポストを選らない人間など、いくらでもいる。こういう差別的な言辞を吐く人間が「慶応大学教授」という肩書きのもとで愚劣な文章を書き散らしているのは、「『大学人の常識』は非常識」としか思えないのだが。

*1:コメント欄で指摘されて気付いたが、"infâme"なのは大江健三郎の息子ではなく、大江健三郎の論敵、阿川弘之の息子である。この書き間違いには特に他意はない。