アバターはご遠慮いただきたい

1日の夕方から2日の午前中まで、東京に滞在する。守秘義務やら何やらがあって、詳しいことを書くのは差し控える。
しかし往復の新幹線の車中で読んだ鈴木謙介『ウェブ社会の思想』(ISBN:4140910844)には大きな刺戟を受けたのは報告する。まだ第二章までしか読んでいないのだが、オレがなぜYahoo!ブログやLivedoorブログで実装されているアバター機能に強い嫌悪を覚え、mixiが顔文字(絵文字)を実装したのに反感した(マイミクの大多数もそうだった)のか、それを理解するための糸口はつかめた。前著の『カーニヴァル化する社会』(ISBN:406149788X)は教養系の新書にしては文体が晦渋すぎ、しかも扱っている問題が当時のオレにとってはあまりリアリティーのないものだったので、いまひとつ内容が頭に入ってこなかっのだが(申し訳ない)、『ウェブ社会の思想』からはさまざまな知見や視野を得られそうである。IT社会(「IT技術」とは必ずしも同一ではない)に関心があり、そうしたテーマについて文系(とりわけ人文・社会学系)の視点から深く考察したいひとにとっては有益な本であることに間違いはないので、心ある(しかしそれはどのような「心」なのだろうか)者は目を通すべきである。