2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

忘れまじ、永野のりこ

ARTIFACT@ハテナ系 - 忘れ去られる永野のりこ氏 http://d.hatena.ne.jp/kanose/20070130/nagano 昨日に引き続いて加野瀬さんの記事を枕にするのも芸のない話だが、永野のりこは本当に「忘れ去られた漫画家」になってしまったのだろうか。オレが細かい著作ま…

YMOとカラオケ

加野瀬さん的な意味での「演歌」はオレにとってはYMOになるのだろうが、あいにくYMOの代表作は英語詞曲かインストゥルメンタル曲なので、カラオケに入っていることは稀だ。ただしたまに"NICE AGE"なんかが入っている店があり、これはつい歌ってしまう。 ここ…

世代と階層

ARTIFACT@ハテナ系 - 団塊ジュニア男性にとっての演歌 http://d.hatena.ne.jp/kanose/20070129/bzenka 昨日の夜に上の記事を読んでから、「なんか違うんだよなあ」というもどかしい思いをしていたのだが、ようやくその理由が判った。(狭義の)演歌を好むの…

イヤミったらしい教養主義者

上の記事と関係するのだが、いまの大学のSF研究会や推理小説研究会には、「こんな名作も読んでいないのか、お前は」と後輩に読書を強制する先輩はいないのだろうか。こういうのは一歩間違えれば単なるいじめになってしまうが、読書系のサークルには「イヤミ…

『はだかの太陽』はバカミスだ!

山田正紀/恩田陸『読書会』(ISBN:4198622795)をちまちまと読み進める。「本に関する本」には 読んだことのない本を読んだような気分になって慢心する 読んだことのない名作の多さに打ちひしがれて気落ちする というマイナス効果が付きまといがちだが、『…

本日のオンライン書店

読書会作者: 山田正紀,笠井潔,萩尾望都,恩田陸出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2007/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 34回この商品を含むブログ (46件) を見る共著とはいえ、山田正紀が小説以外の本を出版するのはこれがはじめてではないだろうか。…

ネガティブ・キャンペーンです

東京から地方に引っ越して悔しいことのひとつは、今年の3月に公示される東京都知事選に参加できそうにないことだ。誰が立候補するかはいまだに判らないが、とにかく石原慎太郎を落選させることだけを楽しみにしていたのに。 なお石原慎太郎は1975年の都知事…

歴史を変えてやる

昨日の話になるが、吾妻ひでお『逃亡日記』(ISBN:4537254653)を読了する。吾妻ひでおで卒論を書こうと思っている学生(いるのだろうか)は必読の一次資料である。シニカルで論理的なギャグが好きだったので、赤塚不二夫や鴨川つばめは理解できなかった、と…

「ネコって何?」

ヒストリエ(1) (アフタヌーンKC)作者: 岩明均出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/10/22メディア: コミック購入: 11人 クリック: 136回この商品を含むブログ (283件) を見るヒストリエ(2) (アフタヌーンKC)作者: 岩明均出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004…

音楽とグラフィックばかりじゃない

パソコンといえばNECの98シリーズかMacintoshしか選択肢のなかった1990年代初頭、外国文学研究者のあいだではMacのほうが人気があった。GUIによる感覚的な操作が文系の人間にとっては親しみやすかった、だけが理由ではない。フランス語のアクサン記号やドイ…

本ばかりが増える

紀伊国屋書店でも買い物。逃亡日記作者: 吾妻ひでお出版社/メーカー: 日本文芸社発売日: 2007/01メディア: 単行本購入: 14人 クリック: 406回この商品を含むブログ (156件) を見る『失踪日記』からこのかた、漫画はほとんど描いていないはずなのになぜ新刊が…

腐男子失格

今日はガタケットに行って新潟の腐女子文化に参与観察(社会学用語の濫用は避けましょう)するつもりだったのだが、起きたらもう昼過ぎ。これでは会場に到着するころにはすっかり「宴のあと」になっていそうなので、あきらめる。なぜ同人誌即売会の閉会時刻…

第二外国語でモテよう

今日はセンター試験の初日であった。そんな日に話題にするには時期尚早かもしれないが、受験生が無事に大学進学を果たせたら、ぜひとも第二外国語を真面目に勉強してもらいたい。「外国語=英語」という思い込みから解放されるのは、視野を広げる上で確実に…

ノラクロヲ救済セヨ!

澁澤龍彦の『記憶の遠近法』を再読していたら、「少年冒険小説と私」というエッセイに次の一節を見つけた。 ついでに述べておけば、私は「のらくろ」が大好きだったし、今でも好きなことに変りはないが、これも、軍国主義や軍隊生活礼讃のためでは全くないの…

そうかしら

はてな匿名ダイアリー - ネット上で「かしら」とか「わよね」とか言う人のブログを見ると http://anond.hatelabo.jp/20070115231221 はてなブックマークのコメント欄でも指摘されているように、男性が「かしら」を使うのは決して珍しい例ではない。ちなみに…

わたしを馬鹿にしないで

わたしを離さないで作者: カズオイシグロ出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/04/22メディア: 単行本購入: 10人 クリック: 568回この商品を含むブログ (547件) を見る「病気療養中という名の失業者なのだから、高いハードカヴァーは買うまい」というのが…

住所喪失者

私の美の世界 (新潮文庫)作者: 森茉莉出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1984/12/24メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 19回この商品を含むブログ (40件) を見るあまり根拠のない理由でこれまで読まずにいた森茉莉だが、さっと立ち読みした感じではなかなか読…

歯切れが悪くてすみません

タイアップの歌謡史 (新書y)作者: 速水健朗出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2007/01メディア: 新書購入: 4人 クリック: 192回この商品を含むブログ (115件) を見る著者みずからが発売前に自分のブログで、 もうひとつ、90年代以降に根強い“はっぴいえんど史…

在東京中年

12日、13日と東京に行く。12日はチェックインしたのが20:00すぎで、しかもホテルがあるのが新宿中央公園の外側だったので、あらためて夜の街に繰り出す気にもなれず、新潟駅構内の書店で買った『となりの801ちゃん』(ISBN:4776793024)とガタケット(新潟市…

テンノーヘーカバンザイ

「蟻の兵隊」をようやく観る。敗戦後も上官の命令で中国山西省で戦闘行為を続けたが、「自主的に」残留したと見なされたため、政府から戦後補償を受けられずにいる元日本兵たちを描いたドキュメンタリー。娯楽性は皆無だが、まったく退屈せず。主人公の性格…

キイチたん

四方田犬彦『「かわいい」論』(ISBN:4480062815)、読了。これを読んでも、「かわいい」の本質がいきなり判るわけではない。ただし「かわいい」について自分なりに考察を深めたいときに、有益なヒントを与える本になるのはたしか。「『萌え』の聖地」を取材…

オレッテカワイイ?

「かわいい」論 (ちくま新書)作者: 四方田犬彦出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2006/01/01メディア: 新書購入: 5人 クリック: 156回この商品を含むブログ (136件) を見る四方田犬彦が「かわいい」を論じるという面白そうなコンセプトなのに、オレが愛読し…

ボクハソウウケ

美徳の不幸 - 妄想されることに慣れていない http://d.hatena.ne.jp/t-kawase/20070107/p1 コミケに同人誌を出品するほど本格的な腐女子ではないが、腐女子的な世界に理解のある女友達が、オレには何人かいる。そうした女性によって腐女子的な妄想のネタにさ…

犯罪のディスクール

犯罪不安社会 誰もが「不審者」? (光文社新書)作者: 浜井浩一,芹沢一也出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/12/13メディア: 新書購入: 7人 クリック: 167回この商品を含むブログ (94件) を見る「日本の治安は悪くなっている」という俗説の誤りを、データ分…

散文は大人の楽しみ

sociologbook | 2007/01 - はてなとかで思春期のガキが非モテがどうのこうのって書いてるの見ると恥ずかしさで死にそうになる http://sociologbook.net/log/200701.html#eid74 「ブログとか書くのは三十過ぎてからにしとけよ!」には思わずうなずいてしまっ…

個体識別できない

T-JOYで「硫黄島からの手紙」を観る。この映画館に入るのははじめてなのだが、交通のアクセスがよく、ロビーの窓から信濃川や万代橋が見られるので、大いに気に入った。 肝腎の映画本編だが、渡辺謙以外の俳優の顔が最後までなかなか区別できず、もどかしい…

オレはハマらない

スピリチュアルにハマる人、ハマらない人 (幻冬舎新書)作者: 香山リカ出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2006/11/01メディア: 新書購入: 3人 クリック: 19回この商品を含むブログ (85件) を見るびっくりするほど独創的な見解が述べられているわけではないが、…

あけましておめでとうございます

とはいうものの年とともに元日らしい行事への参加意識が希薄となり、今年はついに「1月1日付けの分厚い朝日新聞を熟読する」だけになってしまった。 地方版では新年企画として、新潟県在住の外国人に関する記事をしばらく連載するようだ。第1回の今日は、中…